さて、今国会(第204回国会)で結構重要な法案が提出されています。

ズバリ、

「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案」

です。

ここ数年話題にもなっていました、管理しきれない土地を国等に帰属させるための手続きに関する法案です。やっと法案提出になりましたか、という感じです。

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が、ひと通り見てみたところ、結構条件が厳しい・・・。

まず、「境界が明らかでない土地」は対象外。

凡そ放棄されると考えられる土地は荒廃農地や山林などでしょう。そしてそのような土地は境界が未確定であることが多々あります。もし境界確定しようとしても、その隣地は所有者が不明であるなんてことも容易に想像がつきます。

また、費用の問題。

国庫帰属手続の手数料の負担は求められるし、承認されると管理費用10年分相当の負担金が求められます。そもそもそのような土地の固定資産税等はたかが知れていますので、手数料や負担金があまりに多大であれば、多少の税金を支払ってしまったほうがマシ、という判断になりかねません。

 

いずれにしても、法令に対して柔軟な運用をしていただき、何とか実効的なモノにしていただきたいところですね。